禁止・強制、「ダメ、ゼッタイ。」

備忘録的にレーシック後遺症の記録を綴っていきます

どの口が言うか

バッジョさん風に言わせてもらうと、何なんすか!何なんすか?これ。

 

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私はレーシック手術後、それまで余程のことがなければ自覚などしなかった肩こりや、ちょっと近場を見続けるだけで起こる頭痛に悩まされております。

まったく、「どの口が言うか」という感じですが、いち広告マンとして冷静に考えても結構濃いグレーのように思います。

 

多くの場合は、屈折度数をマイナスからプラス(場合によっては近視から正視通り越して遠視)にしたら肩こりや頭痛が憎悪すると思います。

この広告のように肩こりや頭痛が治るとすれば、かなりの近視を矯正せずに裸眼で過ごしている人で、かつ、レーシックで寸分の狂いもなくピタリと正視もしくはその人に合ったやや近視にできた場合。

そんなレアケースを広告の前面に押し出すあたり、優良企業の姿勢とは思えません。

 

職業柄、広告表現のリスク管理には毎日向き合わされておりますが、通常「〜かも」と書いて不確定を担保する場合でも一定の制約を意識します。消費者の誤認が予見される場合には、「〜かも」なんて何の免罪符にもなりはしません。アウトですよ。

つまり、普通は不確定性を残すにしてもその根底にあるのは

治るかも(でも治らないかも)

程度であるゆえに許容されるグレーゾーンな訳です。

しかしこの広告は

治るかも(むしろ悪化することの方が多い)

または

治るかも(仮に悪化した場合、治療法はなくかなり絶望的です)

という、現実に多く起きている患者の不利益をマスクしている可能性が高いことから、かなりハイリスクな広告表現と考えられます。

 

広告出稿する以上、医療法や厚労省ガイドラインは熟知しているのでしょうが、肩の治療を行わない、頭痛外来もない施設で「専ら広告告示第2条第1号から第5号に規定する広告可能な治療法に該当する場合」といえるのかは疑問が残ります。

レーシック業者へ個人的に思うところを差し引いても、私ならこのバナー表現にGOは出しません。

 

つまり、何が言いたいかというと、

これ以上裾野をひろげて被害者を増やすな、クズ

といったところですかね。